TAFEでホスピタリティを学ぶ

シティから30 分ほど北に位置するTAFE ライドキャンパスのメインコースは、ホスピタリティとホーティカルチャー(園芸)。
園芸コースの学生がキャンパス中のお花や木をケアしているの
で、どこのキャンパスと比べても自然豊かで心が落ち着くキャンパスです。

ホスピタリティはNSW州TAFE の中にもいくつかキャンパスがありますが、充実度ではライドキャンパスが一番
です。ホスピタリティはライドキャンパスの中でもメインキャンパス
に位置するタワーキャンパスにあります。ここにはかの有名な
ル・コルドン・ブルーのシドニーキャンパスも併設されているの
で、キャンパスに足を一歩踏み入れた瞬間から食べ物のいい匂いがどこからともなく漂って
きます。ホスピタリティコースではほとんどの留学生がディプロマ・ホスピタリティの2 年のうち、
初めの1年をコマーシャル・クッカリーまたはパティシエコースを学びます。

オーストラリア
ではサティフィケートIII を取得することによりシェフとしての仕事が可能なレベルになるた
め、最初の1年は実技を中心に学んでいきます。授業は週3 日が基本で、1日の授業の70%がキッチンでの実習、30%が理論というカ
リキュラムになります。TAFE が重要視しているのがキッチンでのパフォーマンス。コンロなどのキッチンス
ペースは基本的に一人に一つ確保されています。そのため、キャンパスの中には「さすが
TAFE!」と驚くほどの数のキッチンルームがあります。

「TAFE ではほかのホテルスクールと違いインターンシップがないので…」という声が実際
にあるため、TAFE の先生にこの点を質問してみたところ、「学生がインターンシップ期間中、
学校に行かず仕事のみに専念する環境よりも、TAFEで勉強しながら校外でアルバイトをし、職業訓練の場で分からないことをすぐ復習したり教師に確認できるような、仕事と就学
が同時期に行われる環境が望ましい」という考えの下、TAFE ではインターンシップを行っ
ていないのだそうです。もちろん校外でのアルバイトをするためにレジュメの書き方やインタビュースキルなどの
サポート体制はしっかりしています。確かにインターンシップ中に働くことに専念しすぎて、本来の目的である実際の社会での
勉強という部分を忘れてしまう学生もいるのかもしれないですね。TAFE はオージーと留学生がともに学ぶ教育期間で
すが、お互いにとっての利点をTAFE の先生が説明し
てくれたのがとても印象的でした。

「クラスでは25 カ国からの留学生やオージーがともに
学んでいて、ホスピタリティでは年齢層が幅広い。年
齢が高い学生は英語で苦労している留学生に対して
のケアがとても上手。留学生は、自分の意見を主張す
ることなどを不得意としているので、積極的な姿勢を
オージーから学んでほしい。オージーの学生には留学生に
から人を尊敬する姿勢を学んで欲しい」今回話を聞いた学生は、パティシエコースを1年学び、現在ディプロマホスピタリティを学ぶYumiko さん。パティシエコースでは、パンやケーキを作るので、一見簡
単に思われるかもしれませんが、実は体力勝負の授業内容。

初心者とはいえ、そこは女子、過去にケーキ作りなど家での
経験もありましたが、学ぶことは新しいことばかり。例え
ば、簡単と思われがちなチョコを溶かして型に流し込む作業も、溶かす温度の少しの違いに
よって出来上がりのチョコの輝きも美味しさも全く異なるそうで、とっても高度な技術なの
だそう。パティシエコース1年を振り返ると、教師も素晴らしい人ばかりで、クラスメイトの
チームワークも良く、楽しい思い出ばかりだったというYumiko さん。現在はマネジメント
を主に学んでいますが、もっとパティシエを極めたいと思っていて将来の予定を模索中だと
いいます。ホスピタリティコースにはほかのコースと違って、学生でない一般の私たちにも楽しめる
場があります。

TAFE ではインターンシップは行われていませんが、スチューデントレストラ
ンというのがあります。読者の中にはスチューデントレストランに行ったことがある人もい
るかもしれませんが、そこではTAFE のホスピタリティの学
生が接客、料理すべてを行います。コースの一環として行わ
れており、学生は6 カ月の間、週1回のペースでこのレストラ
ンで実習を行います。サーヴされるのは3 コースの料理だけでなくワインも含
まれており、料金はレストランとして考えるととてもリーズナ
ブルです。食べている間は普通のレストランと間違えてしま
うほどですが、先生が学生の様子をずっとチェックしている
のを見た時に「あーここは実習現場なんだな」と気づかされ
ます。

とっても美味しい料理をリーズナブルにいただいたお返し
として、利用客はシェフにアドバイスや感想を伝えるという時
間が取られ、スチューデントレストランは双方にとってとても
有意義なシステムとなっています。スチューデントレストラ
ンはライドキャンパスだけでなく、アルティモ、クロウズネス
ト・キャンパスなどにもあります。人気レストランのため予約
を取るのは大変ですが、ぜひチェックしてみてください。

ページのトップへ無料お問い合わせお申し込み

サブメニュー