ボランティアだけでなく、
いろいろな体験を自らしていく必要性を感じた

海外に来て初めて体験すること…語学学校に入学、外国人の友達ができる、初めて他人とシェアして住む、一人旅をする、ワーキングホリデーで生活する中で初めて体験することはたくさんありますよね。オーストラリアにいながらあまりオーストラリアの人と接する時間がないということで、ボランティアを体験したいという人もたくさんいます。人気があるのは幼稚園やナーシングホーム、老人宅への食事配りなどです。中にはやってみたいけど、不安という人もたくさんいるようで、今回はナーシングホームでボランティアを経験したあゆみさんに話を聞いてみました。

英語でのコミュニケーションはどうでしたか?

「老人ホームにはいろいろな感情を持った人たちがいるので、その人たちに対して、どう接してくか、自分は何ができるのかを考え、老人の気持ちになり、行動した結果、言葉の壁などなくなっていることに気づいた。このことに海外の老人ホームに来て初めて気づきました。すごく緊張しましたが、時間がたつにつれて、緊張もほぐれ、さらにお年寄の方々は私のつたない英語にも優しく応対してくださったため、楽しく会話することができました」

難しかったことは?

「やはりコミュニケーションです。最初は笑顔で接し、次には手を握ったりなど、あきらめないでコミュニケーションをとるとお年寄は心を開いてくれます」

ボランティアのイメージは行く前と変わりましたか?

「日本でもっていたイメージは『裕福なお年寄が入る施設』でしたが、オーストラリアは『介護施設、病院』に近いなと思いました。スタッフの方に聞いた話ですが、自分が一体何をすればよいのかわからないといった困惑から、2 〜 3 日すると辞めてしまう人もいるのだそう。なのでスタッフの方が何度も『Why do you want to do this?(あなたはどうしてこれをやりたいのか?)』という内容を質問してきました。何が手伝えるか? 何ができるのか? ということが大切だと思います」

心に残っていることはありますか?

「老人の方と話をするときに涙ぐむ方も何人かいて、直接その理由を言葉にされなかったのですが、私とどなたかが重なってるのだろうと感じ、逆にこちらの目頭が熱くなった。最後の日も『今日が最後』と言うと今度は大粒の涙。またこのおじいさんに会いに来ようという気持ちになりました」

これからボランティアを体験したいと思う方に一言。

「海外のボランティア体験は同世代の友人だけでなく、老人を通して、その国の文化・習慣・語学などを学び、ほかの世代の人々とも交流が図れると同時に、人生の先輩である老人と接することで違う角度からオーストラリアが見えてくると思います。さまざまな経験が人を成長させ、視野を広げ、これから進む道に影響するでしょう。ですからこういう貴重な体験をもっと多くの人たちに経験してほしいと思いました」

多くの方がボランティア体験をしたあと、自分自身を見つめ直すことができる経験となりましたと言います。海外ボランティアで、他国の福祉や日本ではやっていないことに触れ、少しずつでも日本の現状をより向上していこうと思う人が増えれば、日本は高齢化社会になってももっと暮らしやすい良い国になっていくかもしれませんね。

ページのトップへ無料お問い合わせお申し込み

サブメニュー