たくさんの国で滞在したことは
人生において素晴らしい経験だった。
いろいろ振り返って幸せだったと語る裕子さんの海外生活


台湾からオーストラリアにやって来た裕子さん。といっても裕子さんは日本で生まれ育った生粋の日本人である。裕子さんが海外生活をスタートさせたのはシンガポール。「自分の長所は努力家である点」と言う通り、世界中に履歴書を送り、すべてに自分から積極的にコンタクトを取り、つかみ取った仕事がシンガポールでの日本語教師の仕事だった。その後、カナダに1年留学し、再び日本語教師として台湾へ旅立った。台湾での日本語教師としての契約が終了する際、日本へ帰国することは考えず、オーストラリアでの留学を選択した。

経歴でも分かるように裕子さんはずっと「教育業界」ということにこだわり続け、今後もずっとこの業界で働いていきたいという。オーストラリア留学はそのための勉強も兼ねていた。ITコースで学ぶ裕子さんは、学校の先生にオーストラリアの教育現場を見てみたいという気持ちを話し、熱意を感じ取った学校側も裕子さんに実習生という機会を与え、ビジネス・カレッジでワーク・エクスペリエンスをすることができた。初めはファイリングから始まり、その後は電話応対も任されるようになった。この実習が、裕子さんのオーストラリア生活をより充実したものにしたようだ。実習ではもちろん楽しいことばかりではなく、多国籍のオーストラリアを実感させるような各国から来る生徒の対応に初めは戸惑うこともあった。しかしこの環境に身を置くことにより、適応能力や対応能力を養うようになり、本当の意味での異文化を学ぶいいチャンスになったという。「アジア、特にシンガポールや台湾にはビジネス・チャンスはたくさんあると思います。シンガポールはいい意味でも悪い意味でもビジネス・ライクが強い国。台湾は滞在中に国が成長していることを肌で感じることができた国で、これから急激に発展していくと思います。それと比較するとオーストラリアは既に国として発展を遂げてしまっている感じもしますが、勉強をしたり、人との触れ合いなどの環境が留学生にはとてもいい国だと思います」。

アジアで長く仕事をしてきた裕子さんが、アジアの中でも英語圏のオーストラリアとほかのアジアとの違いをこのように指摘した。さらにまた、裕子さんにインタビュー中、とても心に残る一言があった。「チャンスは自分で作るもの。そしてチャンスをつかんだら努力する。その努力によって、そのチャンスが自分のものになる」。

シンガポールでの仕事を獲得する前、自ら世界中に自分の名前を売り込んだ裕子さんらしい言葉だと思った。現在、ビジネス・カレッジでワーク・エクスペリエンスをしてる裕子さんだが、来月には海外からスタディ・ツアーの担当という、大きな仕事を任され、新しい仕事に期待と不安で一杯のようだ。また11月には念願の海外留学アドバイザーの資格も取得し、日本に帰国しても教育業界で働き続ける裕子さんにとって、オーストラリア留学は名実ともに実りのあったものになったに違いない。「いろいろな方に可能性のある日本の社会にしていきたい」という裕子さん。きっと教育業界に一点の光を放つ存在であり続けるだろう。

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