「え?カウンセラーって資格あるんですか??」私たちのオフィスには各カウンセラーの机の上に海外留学アドバイザーの資格認定証を提示してあるので、学校の相談に来る学生さんからよくそう尋ねられます。
私が取得してる海外留学アドバイザーという資格は、もともと日本の内閣府認証NPO法人留学協会から認定されてます。
以前は日本でしか受験ができませんでしたが、2006年からはシドニーでも受験できるようになり、ワーキングホリデーや学生の方が短期で取得できる資格としても人気があります。
現在ではワーキングホリデーや学生での留学期間中に取得して、実際に日本で活躍してる人たちも大勢います。今何がしたいか分からない、帰国後どうしたらいいのかと迷ってる人にはぜひおすすめしたいです。
「お客様と初めてお話する時に私を信頼してもらう一つの材料になると思います」と語るのは、資格を取得し、長年留学アドバイザーとして活躍してるちさとさん。シドニーにも彼女にカウンセリングをしてもらった人たちもたくさんいると思います。ちさとさんの「夢を形に変える」というアドバイザースキルはとても評判がよく、長年の知識と誠実な人柄で多くの学生さんにもとても人気があります。そんな彼女にこれから取得を考えてるワーキングホリデー、留学生の人に先輩アドバイザーとしてアドバイスをしてもらいました。
試験は難しかったですか?
「試験内容は筆記試験と面接がありました。筆記試験は留学知識や手続き実務、アドバイザーの役割、留学関連法規や約款から出題されました。私は実際にこの業界で仕事をしてたので、専門用語や実務などはある程度分かってましたから大丈夫でしたが、留学関連法規の中の日本での法律、例えば、民法・消費者契約法のなどの法律用語などは事前によく勉強しました。アドバイザーとして基本的な世界観・歴史観を持ってることは必要ですので、歴史問題も出題されるのですが、学校を卒業してから○○年たってますから、古い記憶を呼び起こすのは大変でしたよ(笑)」
面接はどのように行われましたか?
「グループ面接でしたが、私が受験した時に一緒に面接を受けた人たちは、留学業界や学校で働いてる人たちと未経験者のワーキングホリデーの人たちでした。日本に比べてシドニーでは業界未経験者の方が受験する割合も多く、私と同じグループのワーキングリデーの方もこの業界は未経験者でしたので、大丈夫かな?と人ごとながら心配していました。彼は試験前の対策講座でみっちりトレーニングをしてたようで、専門的な内容に対してもしっかりした受け答えをしていてとても感心しました。この試験の面接はやはり留学業界ということもあり、皆さんが考えられているような就職面接のようなものではなく、実際アドバイザーとしての資質を問われる質問、例えば、留学の低年齢化(子供の留学)は日本の教育制度にどのような影響を与えると思われるか?など留学や教育についての知識がないといきなり答えるのが難しい設問もあります。対策講座ではいろいろなパターンの面接練習もするそうなので、不安な人にはとても役立つと思いますよ」
ワーキングホリデーの人たちの合格率はどうでしょうか?
「全体的に未経験者の人の合格率はそれほど高くないようですが、シドニーでは未経験者には事前の3週間対策講座がありますから、受講したワーホリの方は96%合格してるようです。試験は筆記の中にも専門的な内容が多いですし、面接など準備せず受験するのは難しいかと思います。テキストも300ページ近くありますから、ただ読んで覚えるというよりは講座の中でどこがポイントかを知る方が効率的に勉強できると思いますよ。その後日本でカウンセラーとして働いてる人たちも多いようですので、講座中の内容は試験だけのためではなく、今後の仕事に即役立てることができると思います」
皆さんカウンセラーとして就職しているんですね。
「帰国後にアドバイザーとして働いてますというメールをもらったりします。資格を取得すると、仕事場は留学会社だけと思われがちですが、日本では旅行会社や英語学校、英会話教室でも留学業務を扱ってますから、知識を持った人が必要だという話を聞きます。実際、日本での受験者は旅行会社や英語学校のスタッフも多いと聞きます」
日本ではこの資格がないと働けないのですか?
「この資格はNPO法人留学協会主催の資格で、今のところ国家試験として取得義務はありませんから資格がなくても働けます。しかし今の日本の企業は正しい知識を持った即戦力を必要としてますので、同じアドバイザーでも資格を持っている人は就職にも有利だと思います。そして何よりお客様のアドバイザー選びの基準にもなるので、自分自身への自信にもつながると思います」
留学協会では、留学を経験したことのある人が専門知識を持って、今後留学を希望する方へ正しいアドバイスができる人材を育てていきたいと話してます。合格者には日本で求人がある会社を案内したり、セミナーを資格者に定期的に行い資格者のブラッシュアップにも力をいれています。せっかく海外生活を経験し、異文化を学んだワーキングホリデーや学生の方たちには世界をまたにかけ活躍できる仕事の一つとしてアドバイザーを目指してほしいと思います。