現在、TAFE でビジネスを勉強中の黒田君。まだあどけない表情も残ってるが、将来へのビジョンはしっかり持ってて、TAFEでの勉強もあくまで通過点。オーストラリアの大学進学を目指して突き進んでいるところです。
黒田君はオーストラリア・パースにワーキングホリデー(WH)で来豪し、日本語を教えるボランティアをずっとしてたという、よく聞くWHの人とは違った1年を送ってきました。旅行や仕事に明け暮れるWHの人も多い中、オーストラリア人の家庭に滞在し、毎日朝から夕方までボランティア。「自由な時間はたくさんなかったけれども本当に楽しかったです」と笑顔の黒田君。そんな黒田君にTAFEに入学するまでのことを聞いてみました。
WH 終了後に再度オーストラリアに留学しようと思ったきっかけは?
「もともと実家が海外には縁があり、中学のころから地元の姉妹都市となってるオーストラリアの都市から留学生がきて、ホームステイ先として留学生を毎年受け入れてました。高校2年の時にライオンズクラブより派遣され初めてオーストラリアに1 カ月ホームステイ体験をしました。ホームステイではシドニー、ブリスベン、パースといろいろな地域に行き、どこもとても楽しくホストが英語も教えてくれる環境の中で、たくさん思い出もできました。もっともっと英語ができればコミュニケーションも取れ楽しいだろうなと思ったのが、英語を基礎から勉強しようと思ったきっかけです。両親からもすすめられWH で滞在しましたが、今度は英会話だけでなく、もっと英語を使いこなし仕事にも役立てたいという夢が出てきて、大学進学を考えました」
まずはTAFEに進学し、大学に編入するというプランですが、TAFEに入学する前は英語学校でブラッシュアップをしてましたね。そこでの授業はどうでしたか?
「英語学校ではTAFE や大学に進学する人のための進学準備コース(EAPコース)で勉強してました。このコースで受講する人はある程度英語力がある人ばかりで、進学という目標も同じなので、励まし合うことができるのがよかったと思います。EAP コースでは文法や単語は知ってて当たり前なので、英語を覚えるというよりは英語を使って何かを勉強するために必要なスキルを学びました。もちろん宿題もたくさん出ました。先生が本当に熱心で、先生のやる気がクラス全体に伝わってとてもいい環境でした」
黒田君自身は英語力向上のためにどのような努力をしていますか?
「現在シェアしてる家は日本人ばかりなので、家以外の週末や放課後は多国籍の友人と会うようにし、英語を使う機会を自分から増やすようにしてます。環境作りは、やはり自分から積極的に行わないといけないと思います」
大学を卒業したら、オーストラリアで仕事を探す予定ですか?
「将来は日本で仕事をしたいと考えてます。オーストラリアで学んだ英語やビジネスの知識を生かして国際的な仕事、貿易会社などで働きたいと思ってます」
同じ世代のWH /留学生の方にアドバイスはありますか?
「大切なのは初めの一歩を踏み出すことです。踏み出した後に見える世界は、一歩踏み出す前と必ず違うはずです」
黒田君はとても印象に残る生徒の一人で、これから大学を卒業するまでずっと彼の成長を温かく見守っていきたいと思っています。この記事が出るころには既にTAFE のコースもスタートしており、彼自身が記事を読んでWH 時代の自分を懐かしく思い、新たな気持ちでTAFE の勉強に頑張れるのかもしれないですね。