現在、シドニー市内のデザイン専門学校でグラフィックデザインを勉強しているミキさん。3年前にワーキングホリデー(WH)でオーストラリアに来た。海外生活を決めた理由は「海外を体験することは自分にとってマイナスになることは絶対にない、何かしらプラスになるはず」で、気候や生活費を考えてオーストラリアを選んだ。
WHで滞在する間には自分自身で2つのことを目標にして生活した。
英語習得
英語を使って何かをするために何かを見つける
「自分はただフラッと海外に行くことはできないんです。何か目標を決めて、そのために頑張りたい」というミキさんの言葉通り、WHの間も英語の勉強は人一倍していた。
1年の滞在でミキさんが見つけた「何か」はデザインだった。昔から絵を描くことや観賞することが大好きだったが、WHが終了して日本に帰国してから、本格的に専門学校で1年間デザインの勉強を始めた。もちろん海外で仕事に結びつけたいという夢のために…。
日本での勉強が終了し、再び本格的に将来を考えて、シドニーでデザインの専門学校に入学をした。ミキさんの通うデザイン専門学校は留学生が入学できるとはいえ、クラスメイトの半分以上はオーストラリア人。授業では英語がハンデになることも全くないわけではないが、分からないことは必ず自分から先生に確認することを心がけているという。
ミキさんに日本とオーストラリアのデザイン専門学校の違いを聞いてみた。
「日本は先生から生徒に教えるという受身のスタイル。オーストラリアは自分から進んで聞かないといけない。先生はいい意味でも悪い意味でもオージーなので、納得できないときは私から先生に忠告することもあります。その後は先生も気をつけてくれるので、やっぱり言葉に出すことは必要だなと思います」
クラスの半分以上がオージーなので、笑いのつぼが違ったりして仲良くなるのも大変そうだが、これからオーストラリアでの生活を考えてるミキさんにとっては本当の現地の生活や文化が分かることがよかったと思っている。
今は「Engrave」といってサインやスタンプを彫刻・版画作成をするという面白いアルバイトをしていて、学校、アルバイトと忙しい毎日だが、休日にはゆっくりビーチに行ったり、美術館回りをしている。デザインを勉強するミキさんにとってはインスピレーションを感じるためにとっても必要な時間なのだそう。
半年後には専門学校を卒業するミキさん。その後は大学でのデザインの勉強を考えていて、「やはりデザインの勉強は1年だけでは足りない」とミキさんの就学意欲は高まるばかり。
ミキさんに将来の夢を聞いてみると、「夢はもちろんオーストラリアでデザイナーとして仕事をすることです。今のところ日本に帰る予定はなし。日本では家と仕事の往復だけでしたが、オーストラリアに住んでいる人は日々の生活や人生をエンジョイしてますよね。私もオーストラリアで好きな仕事をして人生を楽しみたいと思ってます」
出会ったころから全く気持ちや考えがぶれないミキさん。海外で生活するために「手に職」という最高の武器を身に着けて、ひと回りもふた回りも大きく羽ばたいてほしいと思う。